◇宮崎次郎(みやざき・じろう)さん(59)
鹿児島県の奄美群島最南端、与論島の人たちと今年1月、島の方言で編んだ50音カルタを初めて作った。1000セット(1セット1500円)の製作費全額は自ら代表を務める子育て支援のNPOで用意した。
きっかけは「方言札」だった。戦前、本土への同化政策として小学校では、島の言葉を話した子供の首に赤い札がかけられた。「『方言を話すな』って言われたら、京都人のわしは何て話したらええのかわからへん」。わが身に置き換えると、暗い気持ちになった。
島とは数年前、講演で招かれて以来の縁。「ラテン」を感じさせる伸び伸びとした人々の気質に感銘し、「島の文化や歴史を地元の言葉で残したい」と、カルタ製作を思い立った。
与論町教委などの協力で、島の小学生から方言入りの句を集め、児童文学者の那須正幹さんを特別審査委員長に招いて567句の中から46句を選んだ。
読み札の表に句、裏にいわれが書かれている。その1枚。「ヌヌンソー イシャトゥ話(ばなし)」。裏に「怖いよ 片足でぴょんぴょん跳ね、人が獲った魚の目玉を食べ尽くす妖怪の話」と注釈が付く。滋味あふれる取り札の原画は島民が描いた。
来月6日に島の体育館で小学生によるカルタ大会が開かれる。「全国から見に来てほしいんや」。団塊の世代の行動力で島を支える。
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大島地区文化協会連絡協議会が「方言の日」のポスター作る
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「話そうシマの言葉 語り継ごう奄美の文化」。大島地区文化協会連絡協議会(事務局・県大島支庁総務課)は29日、「『方言の日』(2月28日)のポスターを作り、方言の素晴らしさ、大切さを認識してもらうため広報啓発活動を始めた」と発表した。 ポスターは七百部作成、市町村文化協会や学校に配布する。
「方言の日」は2007年度の地区文化協会総会で決めた。当初は「島口」とする方向だったが、島ごとに異なるため「方言の日」に統一。 先行する与論町が2月18日を「ユンヌフ(二)トゥ(十)バ(八)の日」としていることに合わせた。
奄美の島々は言葉の多様性も際立っている。 「方言」にしても、奄美大島が「シマユムタ」「シマクトゥバ」「シマグチ」と三つの言い回しがある。 喜界島は「シマユミタ」、徳之島は「シマグチ」「シマユミィタ」、沖永良部は「島ムニ」と表記している。 ポスターにも島ごとの違いを盛り込んだ。
方言や島唄への関心は年々高まっており、市町村単位の大会、学校での催しが行われている。 2月11日は県奄美パークで「親子で楽しむシマユムタ」が開催される。
<参考文献> ●
与論島方言辞典: 菊千代 著 ●
与論民族村