与論タイムズ     News 2
Vol. 88-21

JA県中央会が国に原油・肥料高騰で要請へ


 JA県中央会は4日、原油や肥料など生産資材の高騰で農家の経営が危機的状況にあるとして、原油高騰の影響が大きい野菜、果樹、花きなどの加温品目の経営安定対策の創設や、サトウキビ農家への交付金の算定基準となる標準的生産コストの見直しなどを国や県に対し求めていくことを決めた。要請活動の一環として、11日に東串良町で県園芸農家経営危機突破大会を開催するほか、一部の野菜について県経済連と契約取引のある大手スーパーとの間で原油高騰分を価格に転嫁する「サーチャージ制」の導入も検討する。

 JA県会館で同日開催したサトウキビや野菜・果樹、かんしょ・でん粉対策本部の合同本部委員会で今後の対応について協議した。JA県中央会の川井田幸一会長は会議の冒頭、世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)が決裂したことについて触れ、「6%で合意していたら、サトウキビが日本の重要品目から外され、キビが植えられなくなるところだった。交渉決裂は、結果的に鹿児島の農業にとっては良かった」と説明した。

 石油・肥料など生産資材高騰に対する要請事項のうち、特に原油価格高騰の影響が大きい野菜や果樹、花きの加温品目に関しては、現行の価格安定制度では急激な重油高騰などに対応できないとして、重油高騰に連動して毎年保証基準額を見直す経営安定対策の創設を求めている。

 JAによると、スプレーギクの十アール当たりの重油代負担額は、2007年7月には832,000円だったが、1年後には約50万円増の132万1000円となっている。国に対し対策を求めるとともに、生産者側も省石油化に向けた「ハイブリッド加温ハウス」のモデル事業や土壌分析に基づく適正施肥、適正価格に対する消費者への理解醸成運動なども展開する。

 サトウキビなど甘味資源作物に関しては、WTO交渉は「引き続き予断を許さない状況」として、関税撤廃の除外対象とするなど特例措置を確保することや、肥料高騰などに配慮した再生可能な原料生産コストの設定などを求めていく。 中央要請は8月下旬に計画。甘味資源に関しては、北海道や沖縄県と連携し要請活動を展開する。


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